アパレル業界における男性の立ち位置とは?メリットや覚悟がいるポイントを解説
アパレル業界というと、女性の活躍する職場というイメージを持つ人が多いでしょう。しかし実際には、アパレル業界で働く男性も少なくありません。アパレル志望の男性は、業界における男性スタッフの実情が気になるでしょう。そこで本記事では、アパレル業界での男性の立場や働くメリット、覚悟が必要なポイントを解説します。
アパレル業界における男性の立ち位置
アパレル業界における男性の立ち位置や職種は、多岐にわたります。
男性が活躍する職種
男性が活躍できる職種は、販売員から本社勤務の様々なポジションまで多岐にわたり、前職の経験やスキルが大いに影響します。例えば、営業職やクリエイティブ職に従事していた男性が、中途採用でアパレル企業の本社勤務に就くことは珍しくありません。
本社勤務では、バイヤー、ディストリビューター、マーケティングチームなど、さまざまな部署に配属されることがあります。これらのポジションへの配属は、個々のキャリアや能力によって決定されます。
特定職種に絞った募集もある
また、特定の職種に絞った募集を行っているアパレル企業もあります。例えば「ディストリビューター募集」といった具体的な職種に特化した求人も見られます。自身のスキルや、経験に合ったポジションへ応募するとよいです。
さらに、未経験者歓迎の求人も存在し、その場合は主に営業職としての採用が多いです。営業職では、アパレル企業の製品やブランドをさまざまなクライアントに売り込む役割を担います。特にアパレル業界では、スタイリッシュでおしゃれな人材が好まれる傾向があります。
男性販売員のいるアパレルショップも多い
もちろん、男性販売員を採用しているアパレルショップも多数存在します。女性がメインのショップにおいては、男性販売員が人間関係の潤滑油としての役割を果たすこともあります。
さらに、ユニセックスやメンズオンリーのショップでは、男性目線のアドバイスが求められる場面が多いです。このことから、女性販売員と比較しても、男性が販売員として活躍するチャンスは多く存在します。販売員からのキャリアアップも、個々の努力次第で十分に可能です。
アパレル業界における男性比率は低い傾向
一方で、アパレル業界の男女比は企業によって異なりますが、一般的には男性の割合がやや少ない傾向にあります。特に販売員や店長などのショップ勤務の人は、結婚などにより安定した職業に転身する男性が多く、離職率が高めです。
そのため、通年を通じて6:4や7:3の割合で女性が多い企業が一般的です。ただし、ユニセックスやメンズオンリーのショップを多数展開する企業では、その逆もあり得ます。
男性がアパレル業界で働くメリット
次に、男性がアパレル業界で働くメリットについて紹介します。
業界に若々しさがある
アパレル業界は、ファッションに敏感なプロフェッショナルが集う場所です。販売員はもちろんのこと、本社勤務でも常に最新のファッション動向にアンテナを張る必要があります。
そのため、自分のまわりの同年代の男性と比較して、おしゃれだったり若いと思われたりしやすいです。アパレル業界で働く男性は、いくつになっても魅力的な歳の重ね方をすることができるため、若々しさを保てるのが特徴です。
お得におしゃれが楽しめる
アパレル業界で働くメリットの一つとして、自店の洋服を割引価格で購入できることが挙げられます。女性の洋服は競合店が多く、もともとリーズナブルなプライスのものも多いです。
しかし、メンズアパレルは各ブランドが独自の世界観を提供していることが多く、比較的高価なアイテムが多いです。そのため、定価では手が届きにくいアイテムでも、割引価格で購入できるのは非常に嬉しいポイントでしょう。
常にクリエイティブな仕事がしやすい
アパレル業界のもう一つの大きな魅力は、常にクリエイティブな仕事ができることです。他の業界では、同じ商品の営業や戦略を繰り返すことが多いです。しかし、アパレル業界では毎年新しいコレクションが発表され、前年の洋服をそのまま再販売することはほとんどありません。
このような業界特性から、常に新しいアイデアを生み出し、創造的なアプローチで仕事を進めることが求められます。新鮮な気持ちで日々の業務に取り組めるのも、アパレル業界ならではのメリットです。
男性がアパレル業界で働く上で覚悟がいるポイント
ここまでアパレル業界での男性の活躍について述べてきましたが、最後に一歩踏み込んだリアルな側面を紹介します。
昇格までの期間が企業ごとに大きく異なる
中小規模のアパレルブランドでは、販売員からスタートしても1~2年で店長になることは珍しくありません。しかし、外資系アパレルでは状況が異なります。販売員(契約社員)として3~5年働いた後に正社員試験を受け、マネージャーやショップヘッドになるケースが多いです。
アパレル業界には意欲の高い人材が多く、離職があってもすぐにスキルのある人材で補えます。そのため、昇格のチャンスは競争が激しく、特に外資系では時間がかかるのです。
上下関係
若い人材が多いため、20代後半や30代で転職すると、同僚や上司が全員自分より若いということもあります。社会人として当然のことですが、時に自分より若いひ叱責されることもあるため、その点を覚悟しておく必要があります。
収入面
収入面でも、アパレル業界は覚悟が必要です。販売員の収入でパートナーを養うのは、厳しいことが多いです。しかし、店長や本社の勤務になると安定した収入を得られることもあります。
外資系アパレルでは、販売員(正社員)でもサラリーマン以上の収入を得られる場合があります。エリアマネージャーなどの本社勤務になると、インセンティブが加わり高額な給与を手にすることもあります。
男性特有の人間関係に疲れてしまうことも
メンズオンリーショップ以外では女性と働くことが多く、ショップ勤務では女性数名と自分1人という状況もあるでしょう。女性同士の陰口や揉め事が発生したときは、潤滑油のような役割を求められるかもしれません。純粋にスタッフとして活躍したいと考えている男性にとって、このような人間関係が苦痛になる場合もあります。
まとめ
アパレル業界の男性の立ち位置は、販売員から本社勤務まで多岐にわたり、前職の経験やスキルが活かせます。男性が働くメリットとして、若々しさの維持や割引価格でのおしゃれなアイテム購入、常に新しいアイデアを生かしたクリエイティブな仕事が挙げられます。しかし、昇格に時間がかかることや体育会系の上下関係、収入面の覚悟が必要です。さらに、女性特有の人間関係に巻き込まれることもあります。これらの情報が、アパレル志望の男性の役に立てば幸いです。