派遣社員でも長期休暇を取得できる?休みを申請するときの注意点とは
初めて派遣社員として働く人にとって、長期休暇を取得できるかどうか気になる人も多いかもしれません。病気や冠婚葬祭、育児などで長期休暇を検討するケースがありますが、派遣社員でも長期休暇を取得できます。今回は派遣社員の長期休暇取得について、申請方法や注意点について解説するので、ぜひ参考にしてください。
派遣社員でも長期休暇の取得が可能
まずは、どのようなパターンで長期休暇が取得できるのかを見ていきましょう。
ゴールデンウイーク・夏季休暇
派遣先がゴールデンウイークや夏季休暇、年末年始を休業日としている場合は、派遣先の休業に準じて長期休暇を取得できます。
産前産後の長期休暇
妊娠や出産による産前産後の休暇は法律で定められていることから、正社員と同様に派遣社員でも取得可能です。育児休業による長期休暇も条件を満たすことで取得可能となっており、育児休業給付金の支給も受けられます。
有給休暇による取得
派遣社員であっても有給休暇を取得できます。ただし、継続して6か月勤務しており、80%以上の出勤率を満たす必要があります。勤続年数によって付与日数が変わるため、取得前に確認しておきましょう。
派遣社員が長期休暇を取得する際の申請方法
次に長期休暇を取得する際の申請方法について確認しましょう。
派遣元へ相談
まずは、派遣元の派遣会社へ長期休暇取得の相談をしましょう。派遣社員は派遣会社と雇用契約を結んでいるため、順序としては派遣会社へ先に相談する必要があります。休暇取得する日数と時期、理由をもって、担当者に申請します。また、派遣契約は決められた契約期間をもって、派遣先と結ばれています。休暇を頻繁に取る必要がある場合は、契約前に派遣会社へ相談しておくことが重要です。
派遣先の企業へ申請
派遣会社へ長期休暇取得の了承が得られたら、派遣先の企業へ相談します。休暇の理由や期間を明確にして申請しましょう。繁忙期での長期休暇取得など業務に支障をきたす場合、申請が認められない可能性があります。一方的な休暇取得とならないように注意しましょう。
なるべく早く申請する
長期休暇取得の予定が決まったら、なるべく早く派遣元と派遣先へ申請することが重要です。休暇日数によりますが、急な申請をすると派遣先の企業に迷惑をかけてしまいます。長期休暇中の人員配置や業務調整の時間が必要となるため、遅くとも1か月前には申請しておくとよいでしょう。
派遣社員が長期休暇を取得する場合は無給になる?
長期休暇を取得した場合の給料について気になる人も多いかもしれません。有給休暇を利用すれば、長期休暇でも給料が発生します。しかし、有給休暇は6か月間勤務を続けて8割以上出勤しているという条件を満たす必要があります。派遣契約が時給計算の場合は、有給休暇が使えない限り、休んだ時間だけ無給となってしまいます。
また、雇用契約上、休日を派遣先に合わせるようになっている場合、休日に該当する日は有給休暇が取得できない可能性があります。派遣先の企業が夏季休業や年末年始などで休暇を設定している場合は、有給休暇が使えないため注意が必要です。
派遣社員が長期休暇を取得するときの注意点
実際に長期休暇を取得するときは以下のような点に注意しましょう。
繫忙期の長期休暇を避ける
長期休暇を取得する時期として避けたいのが、派遣先の繁忙期です。派遣先の企業は、自社の抱える正社員だけではマンパワーが不足しているなどの理由から、派遣社員を採用しているケースがほとんどです。肝心の繁忙期に長期休暇を取られると、派遣先としては採用したメリットが薄まってしまいます。次回以降の派遣契約の更新に影響してしまう可能性があるため、特別な事情がない限りは繁忙期の長期休暇を避けたほうがよいでしょう。
業務が停滞しないようにする
長期休暇を取得する場合、休暇前に担当する業務は終わらせておきましょう。万が一終わらない場合は、適切な引き継ぎをしなければなりません。また、休暇中に生じる業務をリストアップし、引き継ぎ書を作成しておくと、派遣先も安心します。長期休暇を取ることで業務が停滞しないようにしておくことが重要です。
派遣先への配慮をする
長期休暇を取る場合は、派遣先の人たちの協力が必要となります。休暇に入る前に所属長や引き継ぎをお願いする人に挨拶しておくとよいでしょう。ほかの人が長期休暇に入る際も積極的にサポートする姿勢をとることで、自身の長期休暇も取得しやすくなります。
まとめ
派遣社員の人でもゴールデンウイークや夏季休暇といったシーズンごとの長期休暇を取得でき、産前産後の休暇も可能です。また、条件を満たすことで有給休暇を取得できるため、残日数に応じて長期休暇とできます。派遣社員が長期休暇を申請する際は、まず派遣元に相談し、次に派遣先の会社へ申請するとよいでしょう。直前の申請は迷惑をかけてしまうため、できる限り早めに相談しましょう。長期休暇を取得する際は極力繁忙期を避けましょう。また、休暇中の業務が停滞しないように、休暇前に業務を終えておくようにしましょう。引き継ぎリストを作成しておくことも重要です。休暇前に周囲へ挨拶をするなどの配慮をしておくと、復帰後も円滑に勤務できるでしょう。